転職で年収が下がるのはどんな時?回避策と下げない交渉術

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「転職したいけど、年収が下がるのだけは避けたい」——あるいは、すでに提示額を見て「思っていたより低い…受けるべきか」と手が止まっている方もいるはずです。この記事では、転職を検討中のみなと(35歳・SaaS営業)の不安を入り口に、ユウタ(42歳・転職経験者)の実感とりこ先生(CDA)の解説で、年収が下がる典型パターン・下げないための準備・内定後の交渉の言い方・それでも下がる提示が出たときの選択肢を順に整理します。

結論|年収が下がるのは「この4パターン」に当てはまるとき

みなと(読者代表・35歳)
みなと
転職って、そもそも下がるのが普通なんですか?周りに「転職したら年収落ちた」って人もいれば「上がった」って人もいて、どっちなのか分からなくて不安なんです。
ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
結論から言うと、「下がる人」と「上がる人」の差はけっこうハッキリしてるんだよね。運じゃなくて、条件の組み合わせで決まってる感覚がある。僕自身も転職活動中に「これは下がるな」という提示と「これは上がるな」という提示、両方を見たよ。
りこ先生(CDA・キャリアアドバイザー)
りこ先生
ええ。年収が下がるかどうかは、大きく①未経験領域へ移る ②給与の内訳が変わる ③会社の給与レンジそのものが下がる ④焦って条件を確認せず決める——この4つで多くが説明できます。逆に言えば、4つを避けられる転職なら維持・アップの可能性は十分にありますよ。

この記事の要点

  • 年収が下がるのは「未経験・給与内訳・会社の給与レンジ・焦り」の4パターン
  • 下がっていいのは、数年で回収できる見込みと家計の余力がある場合だけ
  • 交渉のタイミングは「内定通知後・承諾前」の一度きり
  • 比較できる他社がない状態では、交渉力はほぼゼロになる

転職で年収が下がる4つのパターン

まずは「自分がどれに当てはまりそうか」を確認するところから始めましょう。当てはまるほど下がりやすく、当てはまらないほど維持・アップの余地があります。

①未経験の職種・業界に移ると、これまでの経験値がいったんリセットされる

りこ先生(CDA・キャリアアドバイザー)
りこ先生
いちばん下がりやすいパターンです。企業は「これまでの年収」ではなく「入社後に任せる仕事のレベル」で給与を決めます。未経験職種では育成前提のポジションからの出発になりやすく、現年収がそのまま引き継がれることは少ないのが実情です。
ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
とはいえ、未経験の分野に行きたい人が諦める必要はないよ。「業界は未経験だけど職種は同じ」という動き方なら下がりにくい。営業の人が別業界の営業へ、経理の人が別業界の経理へ、という形。変える軸は1つに絞るのがコツだと思う。

②賞与や手当の比率が高い会社から移ると、月給が同じでも年収は下がる

りこ先生(CDA・キャリアアドバイザー)
りこ先生
見落としが多いのがこちらです。年収は「月給×12+賞与+各種手当」で構成されます。賞与が大きい会社や、住宅手当・家族手当・インセンティブが厚い会社から移ると、月給の提示は同水準なのに年収では下がるということが起こります。
ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
月給だけ見ていると足をすくわれるところだね。僕がやったのは、1年分の給与明細と源泉徴収票を並べて、自分の年収の「内訳」を作ること。基本給・賞与・手当に分解しておくと、提示額を見た瞬間に増減が計算できる。これがないと、その場で判断できずに持ち帰るしかなくなるんだ。

③会社の規模・給与テーブルが変わると、上限ごと下がることがある

会社ごとに給与のレンジ(等級ごとの上限・下限)はある程度決まっています。同じ職種・同じ実力でも、業界の利益構造や企業規模が違えば支払える金額そのものが変わります。ここは個人の交渉力ではひっくり返せない部分です。

みなと(読者代表・35歳)
みなと
つまり、そもそも払える上限が低い会社を受けていたら、面接をどれだけ頑張っても意味がないってことですか。
りこ先生(CDA・キャリアアドバイザー)
りこ先生
厳しい言い方になりますが、その通りです。だからこそ年収を維持したい人ほど「どこを受けるか」で勝負が決まると言えます。求人票の年収レンジの上限が今のご自身の年収を下回っている場合、そこは応募リストから外す判断も必要です。

④「早く決めたい」焦りで内訳を確認せずに承諾してしまう

ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
これが個人的にはいちばん惜しいパターン。転職活動が長引くと精神的にしんどくなって、「もうここでいいや」となりがちなんだよね。焦りは、そのまま年収から引かれるくらいに思っておいたほうがいい。

在職中の活動が有利と言われるのは、この「焦らずに済む」点が大きいからです。収入が途切れない状態なら、納得できない提示を見送る選択ができます。逆に退職後で貯蓄が細ってくると、条件よりも早さを優先せざるを得ない状況になりやすくなります。

下げてもいいケースと、下げてはいけないケースの見分け方

年収ダウンが常に失敗というわけではありません。問題は「回収の見込み」と「家計の耐久力」があるかどうかです。

数年で回収できる見込みがあるなら、一時的なダウンは投資になる

ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
判断のときに自分に聞いたのは、「この下げ幅は、何年でどうやって戻すのか」という一点だった。答えられるなら投資、答えられないならただの減収。昇給の仕組みが明確で、成長領域で、次の転職でも評価されるスキルが付くなら、下げてでも入る価値はあると思う。

あわせて確認したいのが昇給・昇格の運用実態です。「評価次第で上がります」という説明だけでは判断材料になりません。等級と年収レンジの対応、昇格までの標準年数、直近で昇格した人の例——ここまで具体的に確認できて初めて、回収の見込みを検討できます。

固定費を下げられない家計なら、額面より「手取り」で判断する

みなと(読者代表・35歳)
みなと
住宅ローンや教育費があると、「数年後に戻ります」では耐えられない気もします…。
りこ先生(CDA・キャリアアドバイザー)
りこ先生
その感覚は大切にしてください。判断すべきは額面ではなく毎月の手取りと、下げられない固定費の差です。住宅手当の有無や退職金制度の違いまで含めると、額面が同じでも手残りは変わります。家計が耐えられない下げ幅は、キャリア上の正解であっても選ぶべきではありません。

応募前にできる「下げない」ための準備

交渉は内定後に始まるものではなく、応募先を選ぶ段階から始まっています。ここで差がつきます。

求人票は「年収例」ではなく「レンジの下限」と内訳を見る

ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
求人票の「年収例◯◯万円」って、たいてい上のほうの人の例なんだよね。僕が見るようにしたのはレンジの下限のほう。提示は下限寄りから始まることも多いから、「下限でも許容できるか」で応募先を選ぶと、あとで揉めにくい。

もう一つ確認したいのが「みなし残業(固定残業代)が何時間分含まれているか」です。年収に固定残業代が組み込まれていると、実働に対する時間単価は見た目より低くなります。金額だけでなく、その金額が何時間分の労働に対するものかまで見て比較してください。

希望年収は「現年収+α」ではなく「レンジ+根拠」で伝える

みなと(読者代表・35歳)
みなと
希望年収を聞かれたとき、高く言いすぎて落とされるのも、低く言って損するのも怖いです。どう答えるのが正解ですか?
りこ先生(CDA・キャリアアドバイザー)
りこ先生
おすすめは「現年収は◯◯万円で、内訳はこうです。同水準以上を希望しますが、役割次第で相談は可能です」と、事実+レンジ+余白の3点で伝える形です。一点で言い切ると交渉の余地が消え、「お任せします」は下限提示の理由を自分で作ってしまいます。
ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
それに、年収を維持したいならそもそも高いレンジの求人が集まる場所で戦うのが早い。管理職・専門職クラスの求人はエージェントによって扱う層がけっこう違うから、今の自分にどのレンジの声がかかるのかを先に見ておくと、希望額の現実味が判断できるよ。

内定後の年収交渉で「下げない」ための伝え方

提示額に納得できないとき、伝え方ひとつで結果は変わります。押さえるべきは、タイミング・言い方・誰が言うかの3点です。

タイミングは「内定通知後・承諾前」の一度きり

選考中に条件を押すと「条件だけの人」と受け取られるリスクがあり、承諾後では覆せません。企業側があなたを採りたいと決めていて、かつ手続きが確定していない内定通知後・承諾前が唯一の交渉窓です。ここを逃さないでください。

「上げてください」ではなく「この条件なら即決できます」に変える

ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
言い方は本当に大事。「もっと欲しい」だと要求だけど、「◯◯万円で調整いただければ、他社の選考を止めて即お受けします」だと、相手には“決まる”というメリットがある提案になる。同じ内容でも受け取られ方が変わるんだよね。
みなと(読者代表・35歳)
みなと
なるほど…! 交渉というより「取引の提案」なんですね。それなら自分でも言えそうです。

エージェント経由なら、自分の口から金額を言わない

エージェント経由の場合、条件交渉は担当者の役割です。第三者が「他社の状況を踏まえるとこの水準が妥当」と伝えるほうが角が立ちません。担当者には希望額と、その根拠と、譲れる下限を正直に共有しておいてください。共有がないまま任せると、担当者は決めやすい線で話をまとめてしまいます。

それでも下がる提示が出たときの3つの選択肢

交渉しても届かなかった場合、取れる手は3つです。感情で即断せず、順に検討してください。

  1. 入社後の昇給ルールを書面で確認する……評価と昇給の運用が明確なら回収の道筋は描けます。口頭の「頑張り次第」は根拠になりません。
  2. 金額以外を交渉材料に変える……役職・等級・リモート可否・入社時期。金額が動かなくても実質的な条件が改善することがあります。
  3. 辞退して他社の選考を進める……納得できない条件で入社すると、不満は初日から始まります。辞退は立派な選択肢です。
ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
3つ目を選べるかどうかは、他に進んでいる選考があるかで決まる。だから僕は複数社を並行で進めるようにしてた。断れる状態を作っておくことが、いちばん強い交渉材料になるんだよね。

年収を下げたくない人がやりがちなNG3つ

りこ先生(CDA・キャリアアドバイザー)
りこ先生
避けたい行動が3つあります。1つめは現年収を多めに申告すること。入社手続きで源泉徴収票を出す場面があり、食い違いは信用問題に直結します。2つめは1社だけで進めること。比較対象がないと提示の妥当性を判断できません。3つめは額面だけを比べること。手当・退職金・社会保険料まで含めないと実質の増減は見えません。
ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
盛るのは本当にやめたほうがいい。バレたときに失うものが大きすぎる。正直に伝えたうえで「その根拠はこれです」と説明できるほうが、結果的に交渉は通りやすかったよ。

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まとめ

りこ先生(CDA・キャリアアドバイザー)
りこ先生
年収が下がるのは、未経験領域・給与の内訳の違い・会社の給与レンジ・焦りの4パターンです。避けられるものと避けられないものを分け、避けられるところに手を打つ——それが「下げない転職」の考え方です。
ユウタ(管理人・42歳)
ユウタ
まずは今日、源泉徴収票と直近の給与明細を出して、自分の年収の内訳を書き出すところから始めるのがおすすめ。基準の数字を持っている人は、提示を見た瞬間に判断できる。それだけで交渉のスタート地点が変わるよ。
みなと(読者代表・35歳)
みなと
さっそく今夜やってみます。「下がるかも」と怯えるより、下がる条件を知って避けるほうが前向きですね。ありがとうございました!

年収は「交渉がうまい人」ではなく、準備している人が守れるものです。応募先の選び方・希望額の伝え方・内定後の一度の交渉——この3か所から始めてみてください。

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